気になる仕事カタログ

キャビンアテンダント(客室乗務員) 間宮 香世子 さん

間宮さん

間宮 香世子 さん

株式会社 日本航空 インターナショナル
人事部 研究開発室 研究員

PROFILE

1991年4月~
国内線CAとして搭乗。

桜美林短期大学家政科卒業後、日本航空(株)に入社。1ヶ月半の訓練を経て、国内線CAとして搭乗。日本全国を飛び回る。「最初はとにかく精一杯。毎日はあっという間に過ぎていきました」。

1994年4月~
国際線CAに。

国際線に搭乗するようになり、94年からはアシスタントパーサーとして乗務。「機内の仕事の時間配分を決めたり、海外の到着地にあわせて書類を準備したり。免税品のお金を計算するといった仕事も増えました」。

1996年4月~
キャビンコーディネーターとして新人研修を担当。

機内業務の指導を担当することもキャビンコーディネーターの仕事のひとつ。「新人は、訓練生としては2週間の最終実機訓練があるのですが、そのあいだの指導を担当していました」。

2004年9月~
人事部 研究開発室の研究員として教壇に立つ。

「現在は大学、短大で非常勤講師として教壇に立っています。来年2月に、乗務に戻る予定。」

 講義風景

※本学では11月4日から全3回の予定で、日本航空インターナショナル(株)の提供講座を開講。間宮さんは『ビジネスコミュニケーション講座』の講師をつとめている。

免許資格等

ソムリエ(社団法人日本ソムリエ協会)・日本酒利酒師(日本酒サービス研究会)・マナープロトコール検定準2級(日本マナープロトコール協会)

ある一日のスケジュール

AM7:00

朝、羽田空港に出社の後、同じフライトのキャビンアテンダントとブリーフィング(打ち合わせ)を行う。フライトでの注意事項、サービスの役割分担、緊急時の配置を確認。最後に、緊急脱出時のビデオを見て再確認する。

AM8:30

機内に入り、機長なども交えた乗員全員でもう一度ブリーフィングを行う。次に乗客を迎える準備に取り掛かる。不審物の確認、搭載品の準備、機内の清掃状況を確認する。

AM8:45

乗客の搭乗前に、セキュリティチェックを行い、お客さまを笑顔でお迎えをする。

AM9:00

フライト中は、飲み物サービスのほか、飛行ルートや目的地の説明等を行うことも仕事。機内の通路を歩く時は、周囲に目を配りながらゆっくり歩き、いつでも乗客の要望に応えられるようにしている。

AM10:30

目的地に到着。乗客を送り出した後、忘れ物がないか確認。次のフライトの準備を開始し、同じ飛行機で羽田に戻る。

PM13:00

羽田に到着。飛行機を降りた後、その日のデ・ブリーフィング(乗務報告と反省会)。

国内線乗務の場合は4日勤務で2日休日のサイクル。国際線乗務の場合は、一度フライトで海外にいくと何日も日本から離れることもある。帰国後、滞在期間に比例して、休日となる。(原則として、月間10日)
その他、アジア圏の中国・香港などは日帰りのフライト、シンガポール・バンコクなどは、1泊3日のフライトととなる。国内線なども何本かこなし、1ヶ月のスケジュールが成り立っている。

●インタビュアー

英語コミュニケーション学科 3回生
篠原 友恵 さん

篠原さん

キャビンアテンダント(CA)を志望された理由についてお聞かせください。

 もともと書類を書いたり、PCを使ったりといった座り仕事がどちらかというと苦手です。就職活動をするうち、人と接する仕事をしたいという気持ちが強くなり、キャビンアテンダント(以下CA)を志すようになりました。
また、一生仕事を続けていきたいと思っていたのですが、女性の場合、長く続けられるという仕事はそれほど多くありません。JALは60歳が停年で、産前休暇も育児休暇制度もしっかりしており、年上の先輩が現役で頑張っている様子を見て「この仕事なら」と思いました。この道20年、30年のベテランの先輩がいるかいないかというのは、女性が働きやすい職場かどうかを見定める重要な要素だと思います。JALの場合、先輩が先に道を作って下さったので安心感があり、女性が働きやすい職場ですね。 

仕事の面白さについてお聞かせください。

 お客様がちょっとしたことで喜んでくださったりすると、とても嬉しいです。「あなたと出会えて良かった」といったお礼のお手紙をいただいて、私こそ逆に励まされたこともありました。日々いろいろなお客様に接していますが、ひとはひとの数だけ、感じ方や考え方も様々です。お客様の反応から学ぶこと、再発見することも多いですね。また、この仕事は仲間との連携が非常に重要です。お互いに助け合ってひとつの仕事をやっていくことの充実感、面白さがあります。たとえ仕事で大変なことがあっても、仲間がいれば、あとで言葉に出して伝え合うことができる。同じ思いを共有することもできるし、共感することもできます。

仕事の大変さについてお聞かせください。

 ひとを相手にする仕事ですので、やはり神経を使います。また歳を重ねると、体力的にも厳しくなってきます。国際線の場合、長いフライトでも日帰りが多く、かなりの長時間労働となります。例えば早朝に自宅で支度をして空港に向かい、業務につき、自宅に戻ると深夜になります。また海外のフライトでも、気がつくと徹夜で働いて、24時間起きているということがしばしば。「ああ、また夜がひとつなくなっちゃった」という気分です(笑)。
その上、あまりに疲れきっていると食事ができません。自分の体調を管理することがとても大切になってきます。例えば、休みが2日あると、1日はゆっくり休養を取るなど、健康管理には気をつけています。休暇については非常に不規則で、月の終わりにならないと、次月の休みはわかりません。スタンバイという状態に入って休みがずれこむことも多々あります。先々の予定を立てるのは難しい仕事です。

仕事でいちばん重要視されているのは、どんなことですか?

 お客様に「いかに満足していただけるか」ということを日々考えて仕事をしています。そのためにも、とにかく健康がいちばん!健康でないと笑顔にもなれませんし、お客様に喜んでいただきたいという気持ちも湧いてきません。健康を維持するためには、眠れないときでもちょっと横になるなど、身体を休ませる努力をしています。仕事柄、腰痛に悩まされる人も少なくありません。この仕事は本当に身体が資本なので、普段から運動を心がけているも多いです。到着地ですぐにジョギングをする人もいれば、移動はできるだけ歩くようにしている人もいます。
いまはそれほどでもないと聞きますが、私が入社した頃の採用試験は、体力測定も非常に厳しいものでした。それを突破するために大学の体育館で走ったり、踏み台昇降をしたり。訓練生時代も、訓練が終わってから、みんなで走っていました。それだけ体力がいる仕事なのです。

女性が仕事を続けていくためには、どんなことが重要ですか ?

 女性が仕事を続けていくために、まず大切なのは自分の意志。「自分がどうやって生きていきたいか ?」がはっきりしていないといけないと思います。また自分だけではなくて、周囲の理解がないと難しいという面もあるでしょう。そして、子供を産んで育てるということになれば、社会的な環境も気がかりになってきますね。出産を躊躇する女性が多いという現状は、やはり「女性が働きながら子供を育てる」という環境がまだまだ万全とは言えないからなのかもしれません。

オフの日はどんなふうに過ごされていますか ?

 午前中に家の仕事を片付けて、習い事をしたり、友人に会ったりしています。また、お酒が好きなので、どんなお料理と合わせると美味しいかを研究をしたりしています。ソムリエの資格を取得したのは、親しい先輩の影響を受けたからです。機内ではワインをお出しすることもあるのですが、ワインの知識があると、銘柄を見てどんな味か説明できるし、お料理に合わせておすすめできるので、お客様との会話の幅が広がりました。

大学のあいだには、どんなことをやっておくべきでしょうか ?

インタビュー風景

 大学時代はいろいろなことに広く関心を持って、できるだけ多くのことを貪欲に学んで欲しいと思います。就職試験は大学入試と違って、これをやれば必ず合格というものはありません。何ごとも、日頃の積み重ねが反映されます。常に自分を磨いていくこと、積極的に学ぶという姿勢が大切だと思います。
 また、人との出会いから、たくさんのことを吸収してほしいと思います。客室乗務員は日々、年齢や職業も様々な方々に出会う仕事です。そのため、いつも臨機応変な態度が求められます。見ず知らずの人ともすぐに仲良くなれる力を身につけていれば、仕事でも大いに役立つでしょう。

CAにはどんな能力が求められますか ?

 どんな時でも冷静でいられる精神的な強さ、忍耐力が大事です。例えば、大学時代にスポーツなり何なりで夢中になって一生懸命やってきたことがある人は、つらいことがあっても乗りこえられる忍耐力を身につけているはずです。そういう忍耐力は必ず役に立ちます。私自身はスキー部でしたが、そこでは仲間と協力し合ってやっていくチームワークの大切さを学びました。そういった経験がいまに生きていると思います。

今後はどんな働き方を希望されますか ?

 機内での仕事を一時中断し、現在はこうして大学で学生さんにお話する機会を得ました。長くCAを続けていると誰でも、良くも悪くも仕事に慣れてしまうことが少なくありません。皆さんとお会いしたことで、私も初心を思い出すきっかけになり、大変有難く思っています。皆さんから吸収することも多いので、乗務に戻ったときには、先輩・後輩を問わず、自分が経験したことを伝えていきたいと考えています。