研究室探訪話題の教授にインタビュー

福井弘幸研究室

日々の気づきが強みになる

Q 旅行業界(前職)へ就いたきっかけは?

 私はJTBで33年間勤務していました。実は私、よろしくない学生だったんです(笑)。ヨットの経験から「船乗りにでもなろうかな」とか、商学部でしたから「公務員(国税専門官)になろうかな」と思ったりしていました。偶然、旅行会社のカウンターが目につき、ひかれて受けました。実は、高校の頃から映画で見たアメリカの広大な芝生に憧れていていました。海外へ行きたかったこともJTBにフィットしたんですね。

Q 海外勤務での経験談は?

 海外での勤務は、最初にサイパン、次にグアムの支店に赴任しました。その後、北京ではオリンピックの会議に関わりました。最初、会社内の公募で研修生として応募したのですが、なぜかサイパン駐在になってしまった。ただ、海が好きで、海の近くに住めるのはうれしかった。幸い、一緒についてきてくれた家族は、海外に馴染んで楽しんでくれたようです。そして、ともにサイパンからグアムへと島流しされたんです(笑)。日本に帰国してから、直近では、販売促進、CSRの仕事をしていました。

Q 印象に残っている出来事は?

 学生時代に海外旅行経験はなく就職が決まった後に「飛行機に乗っておかないと…」と無理して北海道へスキーに行きました(笑)。
 海外に行くと「本当にことばが違うんだ…」と感じました。サイパンは島なので、村のようなものですから、芸能人が来て一緒に食事したこともありました。インフラが整ってないため、台風で停電したときはお客様への対応が本当に大変でした。(インフラに関して)「ありがとう、日本」というふうに思いましたね(笑)。

Q 休日の過ごし方は?

 45歳ぐらいのとき、自分の生活の何かを変えたいと思っていました。その頃、大阪国際女子マラソンを見て、公道を走ってみたいと思ったことがきっかけで、マラソンを始めました。それから練習を続け、これまでに北京マラソンやホノルルマラソンにも出場しました。また、コンサートも私の趣味の一つ。今年は、Mr.childrenが出演する夏フェスに参加し、励まされてこようと思います。土曜日に大学に来るときは、少し気分を変えて、京都駅で一旦降りて駅弁を買い、楽しんでいます。

Q 学生に伝えたいこと

 コミュニケーションをとるには道具として言葉ができないといけませんよね。英語であれ、中国語であれ、ほかの言語であれ、その国の言葉が話せたら世界が広がります。言葉は「習うより慣れろ」と、私は考えています。別にその言葉が少々できなくも、何か通じるところがあるので、学生の皆さんにはどんどん言葉を学んでほしいと思います。将来のためにというより、自分の世界が広がると考えてもらいたいですね。そのほうが楽しいと私は思います。
 また、学ぶという点についても、受け身で学ぶのではなく「気づき」を持って学んでほしいですね。勉強は一生ものです。「死んでも勉強」と言われるほど世の中は知らないことが多いのです。「気づき」によって学問に対しての興味や目標、そういったものが生まれます。私は、その「気づき」を皆さんに講義を通して提供していけたらと思っています。

(2016年度取材)

インタビュアー たちばなブログスタッフ

写真左から

村山 雄人 さん
現代ビジネス学部 経営学科2回生
岡本 愛 さん
文学部 歴史学科3回生
米田 遼一郎 さん
現代ビジネス学部 都市環境デザイン学科4回生
現代ビジネス学部
都市環境デザイン学科
福井 弘幸 専任講師